2009年8月30日日曜日

選挙


今日は選挙ですね。自分も投票に行って来ました。
うどん部のブログになぜ選挙?かと言うと、本当は単に記事を増やしたかっただけなのですが…一応うどん的に嬉しい候補はどのようなものか?を考えてみました。

「うどん的に嬉しい」→「おいしいうどんが将来にわたって食べられる」ということで…
①地球温暖化(気候変動)を防止する
②日本の経済力を維持・向上させる
③日本の農業・農業研究を発展させる
3つあげましたが、共通するのは「うどん向けの良質な小麦を手に入れ続ける」という目的です。

①②は、現在うどんを作る小麦の多く(確かな統計はないが、8割以上とも)を占める、オーストラリア産のうどん用小麦を手に入れ続けるためです。
① オーストラリアではうどん向けの厳しい品質基準をクリアする小麦が大量に生産されていますが、地球温暖化などの気候変動があると、干ばつなどの異常気象が 増えその品質を保つのが難しくなり、収穫量が減ります(実際にオーストラリアでは2006年など近年干ばつが頻発して、小麦の収穫量が減っている[1])。
② また、収穫量が減れば、小麦の価格は上がります。その時に、小麦を買うことができるだけの経済力が必要です。そうでなくても、そもそも(うどん向けの)小 麦を栽培してもらうためには、小麦栽培が「儲かる」ビジネスである必要があります。今は小麦が高値で売れるから小麦が栽培されていますが、日本の経済力が 落ちれば他の作物への転作(バイオエタノール向けの作物など)も考えられます。

③は、オーストラリア産小麦依存から 脱却するための対策です。①②がうまくいかなかった場合、うどん向けの小麦の輸入は難しくなります。その時は日本国内で生産することになりますが、輸入小 麦の割合を考えると現状では生産規模が不足しています。また、日本での栽培に適し、かつ良質な小麦の品種改良も不可欠です。現在でも「さぬきの夢 2000」などの優れた品種があり、その後継品種も研究開発が進んでいるそうです[2]が、これを更に進めて行く必要があるでしょう。食糧自給率の観点か らも、生産規模・品種改良ともに重要です。農業というとコメがとりわけ話題になりますが、小麦についても対策が必要です。

…とこんなに書くつもりはなかったのに!ついつい熱くなってしまいました。今当たり前に食べているうどんですが、将来にわたって安泰…とは限らないよ、ということが伝われば幸いです。ではこれを念頭に投票に行ってください(笑)


参考文献:
[1] 吉野正敏, 異常気象を追う - オーストラリアの干ばつ, 2008
http://www.bioweather.net/column/essay2/aw07.htm
[2] 吉原食糧, 【次世代小麦】 さぬきの夢2000の次なるもの, 2008
http://www.flour-net.com/blog/archives/2008/11/2000_6.html